◆ローコスト戦略の概略
近年、8000円や6000円!といった触れ込みで拡大をしている事務所が増えている事はすでにご存じだと思います。
どのようなモデルかを簡単に整理した上で、どう対処すべきかを考えてみましょう。
基本的に、価格を全面に出し、WEBやDMによって見込客を発掘しているのですが、サービスのメニュー化と作業の合理化がポイントです。
訪問無し、郵送で記帳代行が基本料金、訪問や相談は別途メニューで「顧客が必要と思う」サービスを提供し、結果年間30万~40万で受注しています。
作業の合理化とは、エクセルの集計表等に情報を入力してもらい、合計仕訳で会計ソフトの入力数を減らすといった具合です。
◆同じ土俵で戦うなら?
さて、あなたはこのモデルと同じ土俵で戦うという選択をされますか?
それとも戦わないという選択をされますか?
戦略の選択肢です。
戦うという選択であれば、模倣戦略でしょう。マーケティングのやり方、商談の仕方を徹底的に真似します。もちろん、それに見合う制作費、広告費は覚悟せねばなりません。WEB、DM共に多大な販促コストがかかっているのです。
もう一つ、忘れてはならないのが、業務内容、組織体制もローコストに見合う形に作り直すということです。
◆別の戦略を選択するなら?
では、戦わないという選択はどうでしょう?
価格を重視する企業にとっては、それが大きな選択理由なわけですから、同じ企業層をターゲットとするのは得策ではありません。
異なる企業層に異なるサービスを展開する必要があります。
異なる層とは、ローコスト未訪問では満足しなくなった層、経営支援やアドバイスを必要とする層です。
この層が欲しているのが、MASを軸とした経営支援型の事務所です。
MAS契約が必須というわけではなく、いざとなれば相談に乗ってくれる、経営支援業務を行うことが出来るという事が顧客にとっての価値になるのです。
どのような選択をするかは個々の事情にもよるでしょうが、高付加価値型で顧問先と共に成長するという観点でいえば、私共は後者をおすすめいたします。