税理士法人ブラザシップ様 インタビュー
税理士法人ブラザシップ
代表 加藤義昭 先生
大手監査法人にて勤務後、税理士事務所を承継し、中小企業の経営支援業務を中心に多方面にて活躍。
経営管理のコンサルティングを通じて、中小企業の経営改善に数多く寄与してきた実績を持つ。
■事務所データ
設立40年 職員数:6名
年間140%の高い成長率を誇る経営支援型会計事務所。
平成26年4月に税理士法人化し、名古屋市に進出。
■受講講座&MAS受注数
▼受講講座
・経営支援倶楽部
・MAS担当者養成講座
受講:平成23年11月
▼MAS契約数
受講前:0件
初契約:平成24年2月
現 在:25件(平成26年インタビュー時)
■MAS担当者養成講座を受講するまでの経緯を教えて下さい。
私は平成15年に公認会計士試験に合格し、もともとは監査法人に勤務していました。
その後、平成20年に税理士であった父が他界し、その後を継いで税理士となり現在にいたっています。
急逝だったため、短い時間しか共に仕事が出来ませんでしたが、「税理士とは、経営者にとって一番身近な相談役だ。どんなことでも、とことん親身に応えなければならない。」という教えが強く脳裏に焼き付いています。
社長にとって一番身近で、頼れる相談役であるからには、最大の関心事である経営をサポート出来なくてはなりません。
しかし、中小企業を取り巻く環境や経営状態を考えると、税務はもちろんですが、会計、法律、マーケティング、その他様々な知識と経験が不可欠です。また、引き継いで間もない事務所の内部体制を整える必要がありました。そこで、二年間は業務の効率化や管理体制の整備を行いながら、私自身は中小企業の経営支援に必要な知識習得に努めました。
事務所の体制がある程度整ったところで、サービス拡充や顧問先拡大に取り組みました。
二年の間に可能な限り他の事務所へ見学に行く、ノウハウを得るための研修に参加する、シミュレーションソフトを導入するということを行っていました。
ですので、きっと経営支援サービスは顧問先に受け入れられ、新規の企業からも喜ばれ、事務所の柱になると考えていました。また、前述の父の言葉からも柱にしなければならないという思いもありました。
ところが、やってみるとなかなか上手くいきません。
実は、税務の拡大に関してはマーケティングを学び、ある程度順調にいっていたのです。ですので、手法を知り、必要なツールを整えて実行に移せば必ず成果が出せると思っていました。ところが、同じようには行かないのです。
今となってはその理由も分かるのですが、当時は本当に悩みました。マーケティングの勉強をし、それを顧問先に教え、財務は専門家ですから、綺麗な資料を作って説明をし、環境分析から戦略のアドバイスをする等々、喜んでは頂けました。しかし、別途料金を支払ってまではやろうと言ってくれません。私は価値あるサービスであれば、それに見合う対価は頂く必要があると考えています。そうしなければ単に事務所の負担が増えるだけで、とてもそれを広げていくことは出来ません。高い顧問料が欲しいのではなく、世の中に広めたいというのが私の思いなのです。
一時はニーズが顕在化していれば受け入れられるだろうということで、事業再生にも取り組みました。確かに税務とは別にフィーを頂くことができましたし、必要な支援であると思います。しかし、それが本当に広めたいサービスかと自問自答すると、答えは否なのです。
このように、自分で思いつく限りの事は試してみました。どうしたものかというところでインターフェイスと出会いました。
MASを事業化する支援をしていると言うことで、ものは試しとセミナーに参加してみたのです。せっかく足を運びましたので、疑問に思っていることを質問してみました。私がやってきたことを話し、MASとはそのような支援ではないのか?と聞いてみたのです。返ってきた答えは、それでは有償化は難しい、顧客の成果を出すのも難しいということでした。その時は詳しい説明はありませんでしたが、聞けば成果を出している事務所があり、インターフェイス自身が会計事務所からスタートして、コンサルタント会社としてやってきたとのことでしたので、MASを事業化する方法があるのではと感じ、講座への参加を決めました。
■講座に参加して、何が変わりましたか?
提供するサービスそのものが変わりました。
参加する前は、凄い資料を作らないといけない、難しい事を知っていて、それを社長に教えなければならないと考えていました。ところが、講座で一番始めに言われたことは、「財務分析を行う事」と「ヒアリングを行う事」でした。そんな事で良いのか?と思いましたが、自分で色々やり尽くした後でしたので、とにかく言われた通りにやってみました。
結果としてそれが良かったのだと思います。
やってみると予想外の事がおきました、聞くだけで満足を得られたのです。
ヒアリングを行うと経営者の問題意識などを掘り出し、整理させる事ができます。そうすると、社長は勝手に気づくのです。自分で気づくのですが、そのことを気づかせてくれたと思ってくれるのです。
もちろん、そのためには良い質問が必要ですので、経営に関する知識が必要ですし、その業種の経営上のポイントも事前に知っておく必要があります。
そのような背景があって、社長に気付いてもらいたいなと思うこと、もちろん本当に解らないから聞くという事も多々あるのですが、を意識しながら質問をし、出てきた答えを整理して、社長が問題と感じているのはこういうことですね?と確認を取るのです。そこで、社長と共通の問題意識を持つことが出来る。
ここが問題ですね、こうした方が良いですよという一方的な問題指摘ではなくなるのです。
そして、確認した問題点を解消するための方法を提示をしますと伝えると、「ぜひ聞きたい」と社長は思ってくれます。
一方で、あくまでヒアリングですから、本当に社長の問題意識が、経営上優先度が高いことなのかはこの段階ではまだ解りません。ですから、財務分析を行って、優先度が高いテーマは何かを見つける必要があるのです。
財務を軸とした経営支援、経営管理をしっかりサポートすることで企業を良くするという、マネジメントのアドバイスとはそういう事だと言うことに気付かされました。
財務分析が商品ではなく、それは手段の一つなのですね。これはシンプルですが、大きな発想の転換だと思います。
しかし、そのことに自力で気付くのはなかなか難しいと思います。
また、気付いたとしても、それをどの様にマーケティングやサービスモデルに組み込むかという具体的な「やり方」にたどりつくまでには多大な時間を要するでしょう。
「考え方」と「やり方」この両方が揃わないと、本当に成果を出せるMASを事業化するのは難しいと思います。
例えば、ヒアリングをやって、財務分析を行って、提案書を書いて、業務設計を行って・・・というのは実は知っていないと出来ないことだと思うのです。
それが解ったので、財務を軸とした経営管理のアドバイスを通じて経営支援を行うというサービスが確立してきましたし、マーケティングの方法も固まってきました。
■講座に参加するメリットは何だと思いますか?
先程の「考え方」と「やり方」が解ったと言うこともそうなのですが、実際にMASをやってきた人に聞けると言うことが大きいと思います。
まったく同じ企業は一つとしてありませんので、学習するだけでは解らない事が多いのです。
ビジネスの仕組みや財務状態は言うまでもありませんが、社長の性格も違えば、置かれている環境も異なります。
そういう、個々の企業に対する営業や指導について、直接訪ねることが出来ます。
経験を積み重ねることで、様々なケースに対応出来るようになると言うことは自分自身が実感しているところですが、すでに経験を積んだ人に聞く事が出来れば、成長のスピードは格段に速くなると思います。
最初は○○という企業の財務分析とヒアリングの結果はこうです、どうしたら良いでしょう?という聞き方でした。そこからスタートだと思いますが、なかなかそれが聞ける相手がいないのです。
先程お話ししたようにプロダクトアウトではありませんから、経営計画を立てれば良いですとかSWOT分析をやりましょうとかそういう話ではないのです。
企業が取り組むべき課題を見つけないといけないのですが、その課題を見つける所から相談に乗ってもらえます。
逆に、課題を見つけるための質問を受ける事もあり、答えられなければ再度それを社長に聞くという事を行います。
MASに必要な視点を学べると言うことです。
それを繰り返していくと、自分にも同じ考え方、視点が身についていきます。
○○という企業の財務分析とヒアリング結果はこうで、○○が優先課題だと思うので、このような手順で指導を行おうと思うのですがどうでしょう?あるいは、課題は分かったのですが、どのようなフレームで指導すべきか悩んでいるのですが・・・という質問に変わっていきます。
ある程度MASが出来るようになっても、そのような確認ができるのは安心感があります。
自分の方向性が間違っていないかが解りますので。
事務所の経営者として感じるメリットは、事務所の戦略や組織面についても相談できると言うことです。
中小企業の社長と同じく、経営について相談できる相手を見つけるのは容易ではありません。インターフェイスは事務所経営についても気軽に相談に乗ってもらえます。MASに限らず、聞ける範囲が広いというのもメリットではないかと思います。
後は同じように経営支援に力を入れて頑張っている先生方との出会いがあったと言うことです。研修の場だけではなく、直接情報交換をしています。そういう先生方と切磋琢磨しながらこの事業を広めていきたいと考えています。
■ご覧になる方へのメッセージをお願いします。
MASという事業は、中小企業にとっても会計事務所にとっても大変価値がある事業だと思います。
我々会計事務所が、しっかりと中小企業の経営をサポート出来れば、必ず日本は良くなります。
私はこの事業を広めたいと思っています。
そのためには、本当に成果が出せる支援力を身につけ、しかもそれが中小企業でも採用できる価格でなければなりません。
我々は財務という強力な武器を持っています。
その強みを生かして、経営管理を企業に根付かせる事で、経営力を強化するという事を目的としたサービスであれば、高い成果と低価格は両立出来ます。
MASは税務と比べると高いイメージがありますが、決してそうではありません。
一般的なコンサルティングと比べれば、遥かにリーズナブルです。
もちろん、直接的な解決策を与えるコンサルティングが必要な場合もあります。
しかし、多くの中小企業では経営管理の機能不全で、成長の機会を逃し、多大なロスを発生させているのです。
にもかかわらず、そこを支援するところが無いのです。
ですから、MASは差別的優位性を持ち、しかも価格優位性を持ち、ごく普通の中小企業が対象という、広大な市場があるブルーオーシャンであると考えています。
もちろん、その戦略を実行するには前提があります。
経営支援力を持った事務所であるという事です。
ですから、学ばなければなりません。研鑽しなければなりません。
しかし、自力で、単独でそれを行うのは困難であると思います。私自身も過去試行錯誤をして、少しずつ前進しましたが、今と比べると成長のスピードが段違いです。
お話してきたように、「考え方」と「やり方」をまずは覚え、実践しながら出来る人に聞いてマスターするのが最善だと思っています。
インターフェイスのMAS担当者養成講座と経営支援倶楽部はうってつけだと思いますので、悩まれている方は一度話を聞いて見てはいかがでしょうか。
また、私もMASに取り組んでいる先生方と月1回の定例勉強会を開催しています。勉強会の見学は随時受け付けていますので、関心がある方はお尋ね下さい。
ぜひその仲間に加わっていただき、この素晴らしい事業を共に広めて頂けたらと思います。